ホーム > 中耳炎・外耳炎

中耳炎・外耳炎

中耳炎

中耳炎は、風邪をひいて鼻水がたくさん出た後によくなるお子さまが多くいます。大人よりも耳道が短い分、さまざまな菌が中に入り込みやすく、年齢の小さな子ほどかかりやすい印象があります。
また幼稚園や保育園で、リレーをするように次々に感染して発症することも非常に多いといえます。
アデノイド増殖症が原因となっている場合もあります。これは医院でレントゲン撮影などすれば判明します。

  • 耳をよく触っている
  • 熱がある
  • なぜか機嫌が悪い
  • テレビの音量をいつもより上げている
  • 呼びかけても反応が鈍い

こういった様子が見られるようなら、中耳炎にかかっている可能性があります。呼びかけてもなかなか反応しなくなっているときなどは、難聴になっている証拠ですから、すぐに医院で受診させてあげてください。

急性中耳炎

初期症状
急性中耳炎

急性中耳炎の代表的な症状は痛み(耳痛)です。ところがそのことを親に訴えずにがまんするお子さまは少なくありません。
また38~39度の高熱を引き起こす場合もあります。そして中に膿がたまることから、耳が聞こえにくくなってしまいます。
痛みがなくなっても炎症そのものは続いている可能性がありますから、できれば診断しておいた方が安心ではないかと思います。

対して滲出性の中耳炎の場合、痛みは特にありません。しかし鼻と耳の間に膿がたまって換気ができなくなるため、かなりの不快感を生じます。これまたそのことを訴えないお子さまは多いですので、注意して見てあげてください。

原因

中耳炎になる第一の原因は、風邪などによる鼻づまりがあげられます。たとえ中耳炎を治すお薬を投与したとしても、鼻づまりをそのままにしていたら発症を繰り返して意味がありません。

ただし、よくご自宅でお子さま用の鼻を吸う器具が売られていますが、これは鼻の入り口付近のものしか吸えません。当院なら奥にたまったものを、なるべく痛くないまま強力に吸い出せますし、同時に耳の状態も診断できます。
お子さまの鼻がつまっているようであれば、まずはご来院いただければと思います。

中耳炎を放置すると

中耳炎は初期であればお薬だけで治すことができます。しかし放置してしまうと、耳だれが出て来ることもあります。これは中にたまった膿が鼓膜を破っている状態で、ひどい場合は切開して吸い出さなければなりません。
また悪化すると慢性的に耳が聞こえにくくなりますし、何よりこれからの耳の成長によくない影響を与えてしまいます。

小学生以下のお子さまは、基礎的な学習能力を身につける大切な時期にあたります。そのため治せる難聴を放置してしまったことで、その後の学習力低下を招く可能性を考え、特に気をつけてあげてほしいと思います。

急性外耳炎

初期症状
急性外耳炎

外耳炎の初期症状は「かゆみ」です。もともと掻き傷や擦り傷から発症していることが多いのですが、お子さまは傷口をやたらにかきむしってしまい、重症化してしまうケースも多くあります。そして菌が入り込んで炎症を起こすのが外耳炎というわけです。
症状が進むにつれ、痛みや耳だれが始まり、耳の閉塞感から難聴を生じます。また耳から異臭がすることもあります。

外耳炎の原因

原因としては、鼻炎などから菌が耳に入り込んで炎症を起こしていたり、「耳の掃除のし過ぎ」ということもあります。お風呂やプールに入った後、過剰にゴシゴシをこすり過ぎないことも大切です。
というのも、耳の中というものは皮ではなく粘膜だからです。そのため不用意にこすれば、それだけで炎症の可能性が高まります。小さなお子さまについては、耳掃除は半年に1回程度のペースにとどめてください。

外耳炎を放置すると

外耳炎を放置していると、何度も発症を繰り返して反復性の外耳炎となる可能性があります。
重症になると、外耳道から出た膿が奥に広がり、内耳にまで炎症が広がってしまうかもしれません。そうなると、聞こえにくくなっていた聴力が、ついに回復しなくなってしまう危険性も出てきます。
またひどいときには骨が変形したり、顔に腫れが出る、痛くて顎が動かせなくなったりする場合もあります。